創新塾の期間中、私はタイプの異なる会社を2つ経営していた。
一つは、自らが立ち上げたオーナーとしての会社(クラフトアール)と、創業34年目で、旧態依然とした店舗什器販売会社(年商10億円)の雇われ社長として入った会社である。
ともに、長年勤めたコンサルティング会社を卒業して間もなく始めた「経営者1年目としての人生チャレンジ」であった。
後者の会社では、良き部分の裏に潜む33年の根深い問題が山積だった。
まさに、創新塾にお世話になる時期が、社長業の本当の難しさに直面しかけているタイミングであった。
そのようなときに、創新塾の初期に、「あり方」の教えに触れ、「やり方」に傾倒しそうな思いに抑制がかかり、幾度となく救われた。
その後、1年で当初目標としていたM&Aによる売却が実現し、中継ぎ登板プロ経営者としての役割を終えることができた。
そして、自らがオーナーで、経営者である今の会社に没頭していくこととなる。
そこでは、特に、「黒字バランス経営」の考えを大切にしていきたいと考える。とんがりや不易流行などの事業構築領域は、元来意識してきたテーマであるので染みついている。
しかし、守り領域となる「黒字バランス経営」を経営者である私がマスターすることは、弊社存続に欠かせない重要マターである。
これを機に、数字に強い経営者となり、高収益事業の基盤を構築していきたいと思う。
また今後は、リスクマネジメントや会社法など、自らの知見の引き出しを増やしながら、世間から希求されながら存続する会社へ昇華していきたい。
ありがたいことに、弊社には精鋭な人財が集まっているので、彼らとの衆知で、少数大価値会社として注目されるような会社になりたい。
創新マインドを胸に、突き進みます。