本日晴れの日を迎えて振り返ってみるとあっという間の1年でした。時間の経過が早く感じるというのはそれだけ充実した日々が送れていたということなのだと思います。
創新塾はグループ企業が主催しておりますし、私の担当する顧問先の中にも卒塾生の方が何人かおられます。また創新ネットシティ主催イベントもチョイ役ではありますがお手伝いをさせていただいております。そういう意味では以前から塾の内容にとても興味がありました。ですが昨年の5月に会社から入塾の打診を受けたときは「どういうスタンスで塾に臨むべきなのか?」ということについて大変悩みました。
私は大学を卒業後、業務システムの受託開発を行うIT企業でSEを11年半ほど勤めた後、独立開業を夢見て異業種である税理士業界に飛び込んだ人間であります。中年になってからそれまでのキャリアや収入を投げ捨て、3年半の無職(税理士受験に専念)も経験しました。そのせいで未だに独身貴族でございます(異論は認めます)。ちょうど4年前に創新會計に拾っていただき、実務経験を積みながら今に至っております。要するに私の直近8年程の期間は「開業税理士・若月宏之」というビジョンの実現に向けて、相当の犠牲を払いながら、一歩一歩前進する日々だったわけです。
創新塾は経営実践道場ですので、経営者かその卵として受講するのが正しいスタンスだと思います。ですから未だ見ぬ若月会計の所長として授業に臨むべきだと思うのですが、一方で会社から給料と授業料を払ってもらう立場でもあり、「それはないのではないか」という葛藤が終始ついてまわりました。幸いなことに会社からは前者のスタンスで参加してもらって構わないという寛容な回答をいただいていたのですが、私のヒューマンな部分では最後まで微妙な割り切れなさを引きずってしまいました。
それでも塾では楽しくて頼りになる同期の仲間を得ることができましたし、授業では毎回必ず何らかの気づきをもたらせていただきました。皮肉な感じなのですが一番の気づきは、私には独立開業するというビジョンはあっても、その土台となる理念の部分が希薄なのではないか、もう少し「何のために」の部分を深く自問自答してみる必要がありそうだと気づいたことなのではないかと思っています。
とにかく関係者の皆様、貴重な体験をありがとうございました。数字のテストで最後まで全員満点にならなかったのだけが心残りですが、1年後に再会する頃にはそのあたりもブラッシュアップされているはずと期待しております(笑)。